考古学者がペルーで500年前の儀式用の浴場を発見

インカの上流階級が利用していたと考えられる浴場

新しく発見された入浴施設。

かつて南米の広大な地域を支配していた広大な帝国のエリート層が使用していたと考えられる入浴施設が、ペルーのアンデス山脈で考古学者によって発見された。

ロイター通信の報道によると、地元の考古学者は、この沐浴施設はインカ帝国の高官たちにとって宗教的な役割を果たしていた可能性があると考えている。かつてエクアドル南部からチリ中部まで広がったインカ帝国は、500年前に存在していたと考えられている。この沐浴施設は、ペルー中部のワヌコ・パンパ遺跡地帯にある「インカの家」の隣で発見された。

ロイター通信が報じたところによると、ワヌコ・パンパのプロジェクト・マネージャー、ルイス・パレデス・サンチェス氏は、この構造は「実用的または衛生的な機能を持つのではなく、宗教的な機能や先祖崇拝にも役立ったため、インカの行政センター内のより階層的で制限された神聖な空間に似ている」と語った。

入浴施設。

優れたアーキテクチャ

この複合施設は、独立したプールと排水路、そして部屋を 2 つの小さなプラットフォームに分ける排水ダクトに水を導く中央の通路など、深さ 2 メートルの精巧な彫刻によって、インカ人の優れた建築技術を物語っています。

エクアドル、コロンビア、ペルー、ボリビア、アルゼンチンを結ぶ全長25,000キロメートルのカパック・ナン・プロジェクトには、ワヌコ・パンパ遺跡も含まれていた。2014年、この道路網は世界遺産に指定された。

ペルー全土には数多くの古代遺跡がありますが、特に有名なのは、インカ帝国の首都クスコにあるマチュピチュの城塞と、1,500年以上前にイカの海岸砂漠地帯に描かれた巨大なナスカの地上絵です。

インカ帝国

インカ人は 1438 年から 1533 年にかけて、アンデス山脈を中心に南米西部のかなりの地域を征服し、平和的に同化しました。帝国が最大だったころ、現在のペルー、現在のエクアドル西部、ボリビア西部と南中央部、アルゼンチン北西部、コロンビア南西端、現在のチリのかなりの部分を統合し、ユーラシアの古代帝国に似た国家を作り上げました。公用語はケチュア語でした。

インカの指導者たちは、太陽神インティの太陽崇拝を支持し、パチャママなどの他の信仰よりもその権威を強めました。帝国では数多くの地元の信仰形態が継続され、そのほとんどは地元の神聖なワカに関するものでした。サパ インカはインカの人々から「太陽の息子」と見なされていました。